勉強会「ブラックウォールナットの製材」

IMG_1379先週土曜日に、午前中は岸和田の服部商店さんで催された製材の勉強会、午後は神戸・竹中大工道具館で催された「技と心のセミナー」に慌ただしく行ってきました。少し長いです。。。

第12回・服部商店商店勉強会「ブラックウォールナットの製材」

主に広葉樹木材を扱う岸和田の服部商店商店さんには、幾度かお世話になっています。木材の話を始めるとなかなか止まらない服部さんですが、この勉強会にはしばらく参加する機会が無く、しばらく振りに伺った感じです。これまで丸太からの製材は何度か見る機会がありましたが、今回の製材の様子はどことなく今までよりも「製材ってこういうことなのかな・・・」と少しだけ分かるような気がしました。おそらく気だけですが。

使われたブラックウォールナットの丸太は、周りに置かれていたものよりもやや小ぶりなぐらい。大きい丸太なら迫力もあったでしょうがそれよりも、まず二つに割られた丸太の断面の白太と赤身のコントラストが鮮やかで、これは磨く?とめっちゃ奇麗になるんじゃなかろうか、と思えたのです。2枚、3枚と縦割りの大きな板材が採られ、さらに寝かして小幅の板材を製材されます。スタッフの方が慌ただしくローラーに流される採りたての板の埃を払い、積み重ね、また切り出される板を受け取りに走る。服部さんは製材機の側で、切り出しの向きや厚みを自ら指示しています。およそ20〜30分の間でしょうか。

後の説明で、この20〜30分の間に木と会話をしているのだと言われます。素人目には何気なく流しているようにさえ思えそう。丸太の中に潜む節や割れを切り出される様子を見ながら判断し、考えながら大きな板ものを採り進めるか、小幅にしてしまうかを判断するのだと言います。
よくよく考えてみれば、服部商店さんの扱う商品は材木のなかではどちらか言えば高級品です。高い丸太をはるばる買い付けて、如何に商品価値を上げるか(利益を上げるか)は、この短い時間の判断になるわけです。幅広の板材が奇麗に採れれば、利も上がるわけですが、その表面に価値を下げる節がでたり割れが出たりすれば一気に台無し。場合によればわずか何ミリかの判断で値段が大幅に変わることもあると考えれば、簡単に「これで切っといて」とは言えなくなる訳です。恐ろしや。もちろん悔やんだり、間違ったと思われることもあると言われます。
そんな服部商店さんでの勉強会でした。

製材機で切り出しの様子です。>http://youtu.be/iIU4ItyNkhg

 

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