松花堂庭園の茶室とライトアップ

 ひと月ほど前のことですが、京都府八幡市「松花堂庭園」で催されるライトアップイベントに行ってきました。少し明るい内に、庭に建ち並ぶいくつかのお茶室を併せて見学もしてきました。

 お茶室を拝見していると、気持ちが落ち着くような不思議な感覚があります。現代建築などを見学したときに、そうした感じを受けることはなかなかありません。立派な和室に入ると、背筋を伸ばしたくなるような凛とした空気を感じる人は多いのではないでしょうか。
 それを、日本人の遺伝子?みたいに括ってしまうのは、どこか違う気がします。外国の方はどんな風に感じるのでしょう。お国によって感じ方も異なるかもしれません。なにの予備知識なしに、もし同じように感じるのだとしたら?
 これは様式と呼ぶことのできない、日本建築の持つ何かに違いない気がします。

 残念ながら海外旅行の経験も少ないので比較ができませんが、そうした感覚を他国で受けたことはありません。大学の授業で受けた海外の建築史などを思い返しても、類似したものを思い出すことはできません。近くのお国ならありそうですが、韓流ドラマや中国ドラマを観ていてもなかなかそうしたシチュエーションにまだ出会えていません。

 お見せできませんが、わが家のささやかな和室でさえも、その感覚はほのかに感じます。なぜ? 最近ヨメさんが香を楽しんでいたりするのでなおさらです。
 「日本建築の持つ何か」をどなたかにご講義お願いします。

 八幡市は「松花堂弁当」の発祥の地だそうです。なので、庭園横には日本料理「吉兆」もありお食事も楽しめるのですが、そちらはまたいずれ。

野口哲哉展〜いちにち高松市めぐり

野口哲哉展(高松市美術館 )
野口哲哉展(高松市美術館 )

 しばらく前、日曜の美術番組で紹介された彫刻作品の展覧会が目に留まり、こりゃオモロいな〜と思ったら、すぐ横にいたヨメさんが、コレイキタイ!と叫んだ。
 え!?どこでやってんの?と探したら、香川県の高松市美術館。巡回でコッチに来ないの?調べてみると、残念ながら関西を飛び越えて愛知県。。。どっちもどっち。とうとう、勢いで香川県まで行ってしまった。

 車で休憩はさみ約3時間と少し、高松市に来たのはずいぶん昔に一度きり。大した下調べもしないまま昼前に着いて、まず向かったのは香川県立ミュージアム。「うどん県」に行くのだからとグルメサイトで見つけておいた近くのうどん屋に行く時間つぶしのつもりが、このミュージアムの企画の展示も、常設の展示もイチイチ面白いから困った。

 カガワケン面白いかも。。。なにも分かってない二人が同じことを呟きはじめだす。

 時間も無いのでミュージアムの観賞は小走りに、うどん屋に向かいました。
 うどん屋に着いてみると暖簾が掛かっていない。やってるのかな〜?と戸を開けてみると、お客さんはそこそこいらっしゃる。早速肉うどんを注文して食してみれば、うどんもお肉も満足感大。

 タカマツシ楽しいかも。。。満腹になって、いざ目的の高松市美術館「野口哲哉展」へ。

 番組で観ていたので作品がどんなだか分かっていましたが、実際に観ても期待を裏切らず面白い。展示室に足を踏み入れて直ぐ、自分の顔が緩みはじめてきました。
 甲冑姿の人形?は、写真の通り一人一人なんとも言えない表情。どこか冴えない様でいて、どこか夢心地な不思議な眼差し。表情も立ち振る舞いもどこまでもリアルで、どこにでもいそう。なのに、どこにもいないだろうと思えるギャップが心地よい感じです。
 作品はなかなか凄い数がありましたが、最後まで飽きずに観れるというのにも驚きです。補助車を押しながら、ひとつひとつ丁寧に観ているお婆さんの姿がありました。どうされました?なにやら話し掛けていそうで、聞き耳を立ててしまいそうになります。きっといろんな想像をされているのでしょう。

 作者の野口哲哉さんは、1980年香川県高松市生まれ。作品に掲げられたキャプションには、どこかしらユーモアありつつ鋭い視点。作品にも感じられる聡明な不思議感。

 美術館を退散した後は、すぐ側にある喫茶店「城の眼」へ。
 開業50年のレトロなお店です。設計・山本忠司。インテリアは石彫作家・空充秋。これまた趣のあるお店でした。今は人も少なめ、お客さんも入れ替わり2組ぐらいで、ゆっくりさせて頂きました。
 その後、海辺沿いの倉庫を改装したおしゃれな本屋さんやらカフェに立寄り、美味しいピザを頂いて、満足感満杯で帰路に着きました。

 カガワケンタカマツシのファンになりそう。懲りずにまた来そうです。

堤防の解体工事

堤防解体の様子
堤防解体の様子

 通勤途中で通り過ぎる堤防解体現場の移り変る様子を、年末年始のころから楽しみに見ていました。ごっついコンクリートの固まりが、日に日にゴソッと無くなってしまうのです。建築現場では見たことのないダイナミックさに圧倒されます。

 ですが、ガンガンガンガン響き渡る掘削音はなく、ヴュイ〜ィ〜〜ンてな感じで、なんとも静かに事が進んでいます。しかし通行できる道路側から作業の様子が全く見えず、作業箇所はブルーシートに包み隠されながら進むので、気がつけばチーズのように孔が開けられ、羊羹のようにスパッと刻まれ。巨大遺跡のように変貌する姿に一体どうなっているのかナゾナゾでした。

 運び出しの作業が始まり、はじめてその切り口を見たとき、でっかい円盤カッターで切ったかのような切断跡。いやいやしかし、堤防根元の厚みは1メートルも越えます。そんなもん円盤カッターで切るとなると、めちゃめちゃでかいやん??? そんな巨大ロボットマシンを隠し通せるはずもない。作業員さんは隠すつもりはないと思いますが、こっちは気になる気になる。

 何度も見ているうちに、これはきっとワイヤーみたいなカッターじゃないか?と気がついたのですが、その切断作業を見ることが出来ません。ずっとナゾが続いていました。が、作業も終盤、ようやくその作業現場に遭遇できました。
 おぉ〜素晴らしいタマゴ切り器なことか。小さい頃オヤジが、ゆで卵を糸で切っているのを思い出しました。

堤防解体の様子
見事な切り口!しかもこの厚さ! 奥に見えるのが新設の堤防。
堤防解体の様子
初めて見つけた切断作業の様子。 めっちゃコンパクト!

 うひょひょ、正解。ネットで探れば、分かりやすい動画ありの工法紹介サイトを見つけました。なるほど〜。運び出し作業の段取り良さにも、ただただ感心するばかりです。

堤防解体の様子
それにしても、この大量のコンクリートの固まりは一体どこに行くのだろうか?