タタミとショウジは和のものか?

モダンなテキスタイルの畳

まだ家具の無い広いリビングダイニングの一画に畳が入った。畳と言うより、TATAMIな感じ。監督さんが探して来た一風変わった畳のサンプルを見た時、色とりどりで見た事のない柄の切れ端が面白いと思って採用してみたのだが、いざ敷き込まれた様子を見ると、なんとも不思議な感じがした。化繊で織り込まれた畳は、写真で見るよりもずっと艶っぽい。

さらに同時に入っていた障子。てっきり和紙をラミネート加工している強化障子紙を貼った障子だろうと思っていたら、なにやら随分と紙の張りがよく見える。強化障子紙だと本来の障子紙のように伸び縮みがないので、紙のようにはならず、どうしてもたわみが出てしまうのが普通。ところが一見してピンと貼れた感じに見えるので、上手に貼れているな〜と感心していたらなんのことは無い。つや消しの白い塩ビ板そのものだった。思わず自分の目の不確かさに笑ってしまった。これは、SHOJI。

この二つの「和」の2大アイテムが入ったにかかわらず、「和」な感じがまるでしない。部屋は大部屋に続いて白いクロスで巻かれているので、和な感じが少ないのは分かっていたけど、これまで紙障子と畳を添えると、どことなく和に切り替わる気がしていた。しかし、今回はことごとく感じない。不思議。

アクリルの障子

大河ドラマでしばらく前に、秀吉の金の茶室が披露された、割れた茶碗の利休もいらしゃる。その当時、建築をする時に和だとか洋だとかの感覚はあったのだろうか。海外との交易があったにせよ、今のように使い分ける感覚は果たしてどのくらいあったのだろう。
また、和室と言えばどことなく「利休」よりな侘び寂びイメージが、本来な気がついしてしまう。それでも、同時にあった金の茶室もまた和と捉えるように思う。考えれば、いい加減なものだ。

そんな事を思いめぐらせてみるが、目の前にある和室が何とも色っぽい。

窓からの風景が良ければ許される不思議

窓の向こうにも

建築の設計をしていれば、ここはビューウィンドウなどと窓からの景色はそれなり気にしているものです。計画前の敷地に立って、あちゃらの景色は抜群やな〜、こちゃらは隣に覗かれそうだけど捨てがたい。窓を工夫してなんとかならんかいな。。。ぶつぶつ。と唱えながら図面に向かっているものです。
この高台にある住まいでは敷地に立つまでもなく(ちゃんと立ちましたが)景色が抜群であったことは理解していたつもりでした。そのつもりで窓から離れて見たこの風景は、実は自分の想像には無くとても不思議に見えました。そう360度好きなように見ていた風景とはまるで違っていたのです。あまりに拡がっていた風景を目の前に、空や地面を窓に切り取られた風景まで想像が及んでいなかったことに気がついたところです。
ちゃんと立てていなかったと言う事ですね。設計者としては盲目かも。
それでも、窓からの風景が良ければ許される不思議です。

白いだけで許される不思議

白い壁と梁の見えた天井

特別な家でもなんでも無くても、無造作にも見えた石膏ボード下地の天井と壁が漆喰だろうが、クロスだろうが、白く包まれるとそれだけで、なんとな〜くそれらしくなって、なんとな〜くイイ感じがしてくる。さらに、窓の向こうにイイ景色が見えたりすると、それだけでOKを出してしまいそうになる。
ここは高台の1階、2階の眺望はベリーグッドであったりします。