遊覧歩道

paint

雑然としていた現場も、壁が白く塗られてくると
一気に仕上がってくる気がする。
細長い吹き抜けに足場が掛かり、峡谷を見下ろす遊覧歩道の様。
距離感を失って不思議な感じがする。
お盆も近いと言うのに、休めそうな気がしない。
落ち着かない日。
山奥で籠ってみたいかも。

House [ I ]:板金

匠の道

wainscot

2色に塗り分けた壁板を平面的に交互に張ってあるだけなのに、
光の当たり加減で、凹凸の立体を感じる。
正直に言えば、施主さんと一緒に色を決めた時に、その効果が分かっていた訳ではない。
たまたま陽が傾き加減に入る夕方だったからかもしれない。
張り終えた壁を見たのは今日始めてだから、次に見る時はまた違って見えるかもしれない。
意識せずに得た効果をひとつ発見できたのが良かった。
デザインする時、いろんな効果を意識してみるが、なかなか思った結果を得られる訳ではない。
ましてや限られた予算の中で、実物を使って検証することなど、なかなか出来る訳ではない。
だから、こうした発見は貴重な経験になる。
次回があるかどうかは別として、同じ様な意匠を思いつけば、
その効果は今回よりもずっと意識して考えられる。
意識しすぎると大抵うまく行かないものだが、それはそれで次に生かす。
ううん、匠の道はかなり遠そう。

鉄塔

steel tower

このところ事務所でミリタリー系の話が盛り上がるから、
と言う訳ではないが、現場に唐突に立ちそびえる鉄板一枚の階段手すりが、
海から浮上してきた潜水艦の船橋に見えなくもない。
厚みの薄い鉄板なのに、異様な存在感がナントモおもしろい。
これが素材の強さなのだろうか。
木や鉄やコンクリートのように、素朴な素材もあれば、
塗装やクロスのように奇麗に着飾って、素材を隠してしまう素材もある。
荒々しい現場の状態で出来上がりをイメージするときは楽しいが、
その良さを最後まで伝えるのは本当に難しい。
それだけを伝えるのが本筋ではないが、
その素材だからこそ出来るの良さや面白さを表現できたらと思う。