ジョーは死んでいるのか?「ちばてつや展」

大手前大学で開催されている「ちばてつや展」に行ってきました。しかも、嫁さんが申し込みしてくれていた3時間にも渡る講演会とトークショーを併せて聴いてきました。あの「あしたのジョー」の生のちばてつや氏を見るのはもちろん初めて。実物の原画を観る事もできましたが、直の話を聞けたのは本当に良かった。嫁さんはファンになったと言ってしまうほど。

前半の講演会はダレン・J・アシュモーさんと言う日本で教鞭を取られているイギリスの方の話。日本の漫画文化が海外(特にイギリス)でどのように捉えられているのか、自身の記憶と重ねて年代を追いながら興味深くお話ししていただきました。その中でも漫画の主人公のあり方について、ジョーをはじめとするリアリティのある等身大の人間像を描く日本の漫画は、憧れても縁遠い描かれ方をする欧米の主人公像と違い、奥深く革新的であったと語られています。

後半に倉田よしみ氏(味いちもんめ)の進行で、ちばてつや氏とモンキーパンチ氏のトークショーです。年代に差があると思い込んでいた両氏はわずか2つ違い。恐らく対極に近いぐらい違う世界観のあるお二人は、作風の通りずいぶん違った経緯で漫画家への道に進んでいくのが鮮明で、「トキワ荘」とも違う少年漫画・青年漫画創世記の様子が垣間みれる興味深いお話でした。にしても自分の父母と変わらぬ世代。未だ現役でいる両氏の様子は、率直なところ脅威的です。
さらに正直言えば、ちばてつや漫画を最初から最後まで読みきったものがありません。ジョーや国松はほとんどアニメしか知らず。鉄平は後半半分くらい。松太郎や向太陽は前半くらい。知っているけど、ほとんど知らない。だけど知っているような気がする。なにげに喫茶店で手に取った漫画雑誌でも、ちばてつや漫画は前後のストーリーを知らなくても違和感なく読めてしまう(気がするだけかも)。なんとも言えない安心感のあるストーリーやキャラクターは、いったいどういう事だろう。
そんな謎が今日のトークショーを聴いて、ちば氏の素朴で丁寧な受け答え、分かりやすい話口調。そして「紫電改のタカ」の話の際には、当時の特攻隊員の話に思わず涙する人柄。人を愛する純粋さに全てが合点し、更には感動さえ頂いた感じがします。

ジョーは死んでいるのか?この問いに、ちば氏も分からない、決めかねているのだそうですが、ある講演会で解剖医の方に、ジョーの白い灰になった座り姿は死んだ人の様子では無いとの解説を頂いたという話に、会場は最後にまた盛り上がりました。

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大阪ハムレット

MADO

この間の休み、買い置きしていたマンガを読んだ。単行本を買ったのは久しぶり。
しばらく前に新聞の書評を読んで、キョーミをそそられたから迷わずアマゾンで買っておいた。
森下裕美の「大阪ハムレット
少年アシベを描いていた漫画家さんだ。
で、久しぶりに感動した。
大阪を舞台にした大阪弁の短編漫画集。登場するキャラクターの存在感が何とも言えず良い。
端正な画風なのに、読み進む内、まるでそばで起きている出来事の様な臨場感がある。
オカシくもカナシくも、ちょっと変わった風にも思えるはずの登場人物も特別な気がしない。
生きていく中で体験して来た自分自身の出来事や感情が、ゆすり起こされる様な気がした。
感性豊かな作者の愛情が、行間に醸し出されている。
2冊を読み終えて、ちょっと勇気をもらえた気がした。おススメです。

ニコラス・デ・クレーシー

趣味らしき趣味がないのですが、これは何とか趣味かなと言えそうなのが、海外の絵本や漫画を集めている事です。特にヨーロッパ圏のものが好きですが、蔵書数は趣味というには恥ずかしくて言えません。プレゼンテーションでパースを書いたりするとき、何度も見返して雰囲気を真似たりしています。ちなみに一等好きな作家は、フランスの漫画家ニコラス・デ・グレシイ。フランス語が読めないから内容は何だか分らんのですが、とにかくカッコイイ。ヨーロッパに行かれる機会があれば、絵本や漫画のコーナーはぜひ立ち寄って下さい。日本のマンガも多くありますが、それとは全く違った文化を感じますよ。

Nicolas de crecy( フランスの漫画出版社-casterman-) 
Nicolas de crecy( フランスの漫画出版社-Les HUMANOIDES Associes-)