たくさんの型ガラスで肩こりました。

昨日は建て替え計画を進めている解体前の古家で、某テレビ番組の匠のごとく、沢山残るガラス障子にはまっている型ガラスを一枚一枚外す作業を一日中していた。今はおそらく手に入らないだろうチョッと変わった模様の型ガラス。解体されて粉々にされてしまうのは余りに忍びなく、新しい建物にいくらかでも使いたいと思い、施主さんに都合をつけてもらってせっせと寄せ集めた。古家に愛着を持つ施主さんにもきっとよい思い出になる。大きなガラス板はないが、おそらく使い切れないぐらいの枚数にはなっただろう。なかなか出会えないこうした経験を楽しませて頂いている。実は本日、背中や首筋が筋肉痛でクタクタです。

今日はたまたまネットで調べものをしている最中、以前の勤め先でお世話になった施主さんの屋敷が解体されていた事を知った。しかも半月前にもならない話だった。その建物は著名な建築家が設計した住宅で保存を惜しまれていた。なので偶然知る事ができた訳だけど、当時に何度か建物に入らせて頂いて、なかなか見る事ができない重厚な造りにキョロキョロしていた事も思い出した。ネットで見た解体の様子に少々ショックな気分。跡地はマンションが建つような記述も見つけ、さらにやり切れないものがありました。

他にはつい最近、お世話になった先生の自宅が建て替えられる話しがあった。ここもまた立派な日本建築だっただけにごく普通のメーカーさんにお願いされるので、身勝手かもしれないが残念な気がしてしまう。自宅そばの立派な白鹿の工場も今は無くなって、だだっ広い更地になってしまった。

古いものが新しいものに入れ替わるのは避け様の無い事ですが、今回ガラス板を残せるのは本当にシアワセな気がします。うまく使ってあげたいです。

リアルな木目柄シート材に圧倒された。

雨の日は賑やかに

今日の午後に雨降りの中、面材メーカーの営業さんがやってきた。えらく元気な口調に少々食傷辟易しかけてきたところ、カバンから取り出したサンプルに驚いた。カタログはまだ揃ってないのですが、新しい木目柄のシート材です。。。

取り出したファイルに挟まれているのは、まさしく本物の突き板のサンプルかと思えるような素晴らしい出来のニセモノだ。思わずスゲ〜〜ですね。コレ!?と驚嘆してしまった。あんたマジシャンでっか??これは一体なんなんや。日本人ってホンマすご〜い。一体何を求めているのだろうか。木目がリアルにプリントされているのは当たり前で、肌合いの凹凸がシンクロして再現されている。触っても本物?と思いそうになる。バーチャルとリアルの境目が本当にない精巧な3Dとしか言いようが無いのだ。

本当に高価な銘木を目の前にすると、多分本物どうか疑ってしまうに違いない。適当にひん曲がった安物の品の方が、きっと本物と思い込むに違いない。前の事務所でプリント天井板を長いコト本物だと思い込んでいたり、新しい事務所の聚落壁がクロスであることをすぐに見抜けなかったり、エエ加減な設計士だからエラそうな事は書けまい。と思うけどやっぱり書きたくなる。こんな世界で育ったコドモには、ホンモノだとかニセモノだとか、まるで意味が無くなる様な気がする。オトナの嘘や見栄に塗り替えられた間違った世界に、何も知らずのめり込む様な危機を感じる。やめようよこんなこと。

なのに悲しい設計士は、そう書きつつも節操なく使ってしまいそうになるのです。。。う〜ん。生きるべきか死ぬべきか。とってもムズカしい問題です。

 

ストーブとコンクリート

水門工事

自宅近く、西宮港の入り江でしばらく前からごそごそと大掛かりな工事をやっていた。対岸に大っきなクレーンやらが常駐し、気がつけば海水をせき止め何やってんだろうと気になっていたら、鉄筋が組まれていた。普段はバリケードで囲われて近くに寄れず、いまひとつ様子が分からなかったのだけど、立て看板を見つけ水門を造るのだと分りひとしきり興味津々の毎日です。夜遅く事務所の帰り、普段は真っ暗なのにこの日はブルーシートに囲われて明かりが灯っていた。人気が無かったのでこっそり近づいてみたら、現場の中程にストーブが煌煌と焚かれていた。コンクリートの打設が終わったんだと分る。

実はコンクリートも寒さに弱いのです。なので冷え過ぎない様にしてあげている。夏だと水浴びさせて、表面が極度に乾かないようにしてあげないといけない。ブルーシートをかけてあったりもします。出来てしまえば石と同じようなものの気がしてしまいますが、コンクリートは化学反応で硬化するあくまで建材なのです。簡単に書いてしまえば、コンクリートの打設も人の過ごしやすい季節にするのが一番よい。家の工事も春先からスタートして気分良く基礎工事を終えるのがベター。そう考えるとちょっと面白い気がします。