BLUE WIND 21

08:リビング
01:外観

 間間口3メートル奥行き10メートル、京都の現代風な鉄骨3階建て町家です。

 狭さを出来るだけ感じさせないよう奥行きを強調するように計画しています。
玄関に立つと一番奥にあるホントに小さな坪庭を覗くことができます。ワンフロアをまるまる使った2階のリビングに立つと、中央の吹抜けとトップライトを通 して空を覗くこともできます。

 夫婦とまだ小さな男の子2人の4人家族。 家族の成長に合わせ、小さな個室群がいろいろな使い勝手に変化することでしょう。 階段があることで2メートルの巾しかないリビングを、2人の兄弟はいつも駆け回っています。
タイトルの「Blue Wind 21」は、無理を言って施主さんに名付けていただきました。 ご主人のこだわりの青色が、そのまま名前になっています。

photo:絹巻豊

建築概要 【 敷地概要 】 ・場所   :京都府京都市 ・敷地面積 :50.82 ㎡ ・用途地域 :市街化区域 工業地域 建蔽率60%・容積率200% 準防火地域 ・前面道路幅員:(東)7.92m 【 建物概要 】 ・工事種別  :新築(一戸建ての住宅) ・建築面積  :30.38 ㎡ ・延べ床面積 :87.87 ㎡(住宅の部分:同じ) ・構造/規模 :鉄骨造 地下3階 ・最高の高さ :9.90 m ・基礎仕様  :鉄筋コンクリート造ベタ基礎 【 主な仕上 】 ・屋根: シート防水 ・外壁: ガルバリウム鋼板波板 ・内装: 床 / フローリング 壁 / エマルジョンペイント 天井/ エマルジョンペイント 【 設計/施工 】 ・設計  :庄司洋建築設計事務所(担当:庄司洋) ・構造  :ステラジアン建築構造研究所(担当:原田順三) ・施工  :宮城建設株式会社(担当:宮城康司) ・造作家具:カリエラ 担当 船越優二 Photo:絹巻豊

「すまいの感想」

 振り返ってみると家が建つまでワクワクして楽しんだ部分と、今やてっきり忘れて いた苦労の部分がしみじみと思い出されます。

 先日、わが家ではここに住んでまる一年の「家のお誕生日」と称して、家族でろうそく一本たてたケーキを食べることにしました。5歳の長男は説明すると何となくわかったようで「ほんじゃ、今日はお掃除してあげよ!お母さん、雑巾もってきてぇな、 ぼく、家の中ふくわ!!」と言い出しました。

 今まで彼も幼稚園のお友達を呼ぶにし ろ、京都特有の間口の狭い2階建てのそれも東向きで風通 しの悪い家で2.3人呼ぶ のがやっとだったのが、今や数人の友だちが「あきちゃんのうち、おもしろ~い」と いって、みんなで楽しそうに ”かくれんぼ” ができてとても満足しているようです。 入居したときには鉄骨で無防備な部分が、5歳と2歳の子どもには危なっかしくて本当に怖かったのが正直なところでしたが、それが今はずいぶんと慣れたもので子どもの成長が手に取るようにわかります。

 また、日中は生活の中心が2階のリビングなので明るくて電気をつけたことがありません。 そして、なんと言っても風通しが抜群です。今やこんなに暑くなってきましたが、まだクーラーも我慢できます。

 そして以前の家では全く育たなかった観葉植物が今やぐんぐんと枯れることなく育っています。 ( 仕事から遅く帰っても植物にニタッと しながら水やりを楽しむ主人は休日のせま~い屋上のビヤガーデンがお気に入りです。 )

  長男は気管支が弱く、風邪をひくとすぐに「ゼロゼロ」いっていたのが今はそのよう なことが少なくなりました。

 欲を言えば雨の日にも窓をもっと開けられたらなぁと思 います。外観が縦に長い長方形なので雨が降ると瓦葺きのような屋根がない分、直接 、 窓ガラスに雨が降り注いでしまいます。(外からの掃除の手間は省けますが<笑>)

 今の家が経済的にも将来的にも、私たちが心地よく、せいいっぱい背伸びした理想のカタチだと思います。子どもの成長も含め、長い目で見て設計していただいたこの家 がこれからも私たち家族をつなぐ宝物であり続けてほしいと思います。

(2002/07/29/施主様より)