くもり空

denchu

今夜は、先日完成した住宅の施主さんの計らいで完成慰労会。
施主さん、監督さん、大工さんにスタッフと男5人で、
ざっくばらんな会話を楽しんだ。
現場の苦労話から始まり、世相の話、今の仕事に関わる様になったいきさつ、引っ越し歴やら経験談。
住まいを設計するにあたり、出来るだけいろいろな話を聞く様にしていても、
お酒の勢いもあるかもしれないが、はじめて聞く話はまだまだ多い。
こうした機会が始めにあれば、住まいのアイデアも全く違っていたかもしれない。
足らずを感じつつ、ようやく出来た住まいを思い起こす。
もっと柔軟な考えがあったのかもしれない。
出来た物件を反省するよりも、配慮不足の過程を反省すべきだろう。
施主さんの人生の蓄積を追うだけが、新しい住まいの全てではないが、
その人の原風景をどこか表現できれば、愛着も深くなるに違いない。
そんな事を思う。
何はともあれ新居は完成し、施主さんのこれからの蓄積のひとつになる事に間違いは無い。
施主さんと関係して頂いた方々に感謝する。

お開き

先週の土曜日に、完成した住宅の内覧会をこじんまりと行いました。
その晩は、監督さんと大工さんとスタッフと4人で、
現場近くの居酒屋にてこじんまりと打ち上げをしました。
終わったからこそ聞ける、はたまた言えるネタを肴に、四方山話。
短くても数ヶ月、半年と付き合えば、それなりにエピソードは出来るもの。
最初はお互いに、相手の出方を待つ様に牽制していたものが、
最後はお互いに、相手の出方を挫く様に牽制しています。
そんなやり取りももうおしまい。
仕事の話が、なぜだか恋愛論にすり替わり、気がつけば終電近くのエエ時間。
次の日の朝は引渡。慌ててわらわらお開きとなりました。

日常の風景へ

sora

今朝、特急と急行を乗り違えて、竣工写真の撮影に少し遅刻してしまった。
目的直前の駅で待ちぼうけ。
目の前を特急列車が通過して行った。あとたったひと駅なのに、あらら。
撮影の物件は駅から出ると、もう目の前に見えている。
ホームからも見える。
特急は止まるけど他社線の連絡駅なので、周辺は住宅地で思う程には開けていない。
それでも駅の出口から続く細い道に人通りが多い。
閑静な住宅地に少し古めのモダンな家もあれば、南欧風の建売り住宅も並ぶ。
それらと比べるとあきらかにガルバリウムの外壁は異彩を放っているのも確かだけど、
ちょこんと愛嬌のある小さな家の姿が、意外に人目を引いている。
道行く人が皆、何気なく覗き見したり、見上げているのが面白い。
立ち止まる人もいれば、うっかりつまづく人もいた。
それでも、そこで生活が始まり、直に街に馴染んで日常の風景になっていく。
もしその家の窓に明かりが灯っていない日の夕暮れに、通学や通勤、買い物で、
前を通る道行く人にどことなく寂しく思ってもらえるだろうか。
そうであってもらえるとちょっとばかり嬉しいのだけれど。

完了検査

landmark

完成まではもう少し「あと僅か」だけど、
クロス屋さんが慌ただしい中、午前中は完了検査だった。
昨今話題になっている民間検査機関による。
だからどうしたと言う訳ではないけど、完了検査は検査員によって随分と見方が変わる。
もちろんある程度チェック項目は揃っているから、人が変わろうが必ず確認する箇所はある。
が、それから外れているのだろうか。
検査員の経験や個人的な考えで、指摘されたりされなかったりする部分もある。
中には指摘部分を差しながら、設計士というものは、、、と説教?を始める人もいれば、
わしが現役の頃は、、、と昔話をする人もいる。
変わった住宅やね〜どんな方が、、、と詮索する人もいれば、
いや〜勉強なったわ、、、と感心してくれる人もいる。
友人から聞いた話の中には大きな声では言えないが、
個人の住宅だから、施主が責任を持って納得すればいい。なんて言った人もいたようだ。
建築をはじめて知った事の一つは、法律の曖昧さ。
各々の解釈の違いで微妙にニュアンスが変わる。
完成を楽しみにしている施主さんがいるのが分かっているから、見方も甘くなるのかもしれない。
さてさて今日の驚きは、指摘の内容では無いけど、
報告事項をメールで連絡しても良いと、スタッフから聞いたことだった。
時代が進んでいると言うのか、サービスが進んでいると言うのか、
これって一応は公の検査では?それで良いのだろうか?
なんだか自分が遅れている様な気がしてしまった。

あと僅か

sankaku

ようやく足場の外れた現場の、小さな住宅を見上げると、
主張をしているようなしていない様な、不思議な感じがした。
道路斜線でやむなく三角に切り落とすしか無い屋根裏部屋のような3階が、
大人にはどうでも、子供には楽しそうな空間に仕上がっている。
変形地で敷地のラインに馴染む様に計画した平面なので、
タテもヨコも現場の大工さんには、手間の掛かる仕事には違いないけど、
掛かっただけの手間が、住まいの楽しさに繋がってもらえる事を望むばかり。
灯台のイメージを施主さんがシンボルにした。
明かりが灯るまで、あと僅か。

秋の気配

yane

まだまだ暑い日が続くと思っていたが、まだ十分暑いのだけれど、
ガルバリウムの板金屋根の仕舞に追われる現場に赴き、
チエックに廻れば、真夏の照り返しといった事は無くなった。
真っ盛りには鈍いシルバー色の金属板でさえも触る気もしない熱さになるが、
今日はほどほど、背中を当てれば気持ち良さそうな気もする。
そんな事をしては、側で山登りよろしくビス打ちに廻る職人さんに悪いから、
ちょっと惹かれていたが、さすがにやれなかった。
(誰もいない時にそっとやってみよう。)
最近は夜も寝苦しくなくなりはじめ、朝方は冷え込みはじめた。
焦り始める蚊の追撃も少なくなった。
窓を開ければ、虫の鳴き声が聞こえはじめている。