眼鏡レンズの交換

 2年前、大阪で定評ある眼鏡屋さん「谷町眼鏡店」で眼鏡レンズの交換をしてもらいました。すでに遠近両用を使っていましたが、どことなく合わないよな〜と思っているところ、義理姉からの紹介がはじめで、今は家族みながお世話になっております。

 そもそも予約制の眼鏡屋さんってなんだ?と思って訪れましたが、眼科医でも見たことない測定器械に、ん、なんだこれは?と驚いたり、視力で姿勢も崩れるんです。ん、なるへそ、と言った話を聴きながら一時間ほど対応してもらえます。

 2年前は、遠近両用を止めて、遠い用と近い用に分けて使いたい。と伝えたところ、むしろこのまま遠近両用を使って行くほうが良いですよ、視力こそはそれなり悪いですが、眼の状態・使い方はそうでもないです。

 遠近両用レンズを歳を取りすぎてから使おうとすると、脳味噌がレンズの度の変化に着いて行けなくなるそうです。なので、適当に若い内から慣らしておくのがベターなのだとか。
 左右の視力が悪いと、良いほうの眼ばかり使おうとする癖が知らぬ間について、肩が凝ったり、姿勢をくずしたりするそうです。そのところ、私は均等に使えているとか。

 今掛けてるレンズがキツいんです。少し度を緩めましょう。
 その言葉を信じてお願いした遠近両用レンズを掛けると、ん、なんか違う、しかも今回のレンズは遠近の境目が気にならず以上に分からず、眼を上下に遠くを見ても近くを見てもなんだか自然に見える。ほ〜こりゃスゴイ。と感動してしまったのです。

 で、そうこう2年が経つと、今も掛けごこちは悪くはないが近くが見えづらく感じていました。近くのものを見ると焦点が合わず、眼鏡を頭に引掛けてオヤジな姿勢になってしまうのです。で、また診てもらお。と谷町眼鏡店を再び訪れました。
 再び測定器械に向かった後、あはは、老眼が進んでますね〜の一言。なんとまあ!。
 でも、眼の状態は悪くはないですよ。遠近の「近」が合ってないんです。と教えてくれました。あ、この眼鏡、遠近両用だったんだ。そうなのです、2年経って自分が掛けていた眼鏡が、遠近両用レンズであることを忘れていた!?。ことに驚きました。

 そんなことで、少しばかし矯正してもらって、眼鏡レンズを新調。本日は、視界ヨロシク過せて快調です。
 しかしこの調子だと、2年ごとに相談に行きそうな気がしてきました。そこはガックリです。

映画「ホモ・サピエンスの涙」

 ロイ・アンダーソン監督(スウェーデン)の新作。分かってはいたけど、なんや不思議な映画でした。

 少し前、この監督の前作「さよなら、人類」と言うのを、Amazonの無料配信にみつけ見入っててしまった。セリフは少なく、カメラもほぼ固定。計算されつくした画面の中で、人々の悲喜劇を切り取って映し出します。ショートストーリーの繋ぎ合わせで知的なコントとも思えるような可笑しさがあり、なにがあるわけでもないのに笑いがこぼれてしまう。
 新作公開を見付け、これは大きな画面で観てみたいね。とヨメさんと行ってきました。

 パンフレットの製作記事を読むと、ロケはほぼ無くほとんどがスタジオ撮影。遠景に見えるのは製作された模型であったり、巨大な背景画のようだ。3Dはほとんど使わずアナログな製作にこだわってるとのことだが、映像で見ると虚像とも実像とも判断のつかない不思議な遠近感に惑わされる。目を凝らしてもつくり物に見えない。リアルとシュールの境界のような絵画のなかで、人物が演じている風に見えるのです。

 ネットに「神の目」と評したコメントがありました。監督の目から見た人々の可笑しな行動を、愛おしくもどこか覚めた目で丁寧に観察し、ひとつひとつ拾い上げて箱庭の物語にしてみた。そんな感じがします。

 ここまでの説明でお察しの通り、好き嫌いありそうな映画。しくじらなくても?気持ちよく寝てしまえそうな映画です。観客は20人いたかどうか。三席向こうに座っていた男性は映画が終わっても気付かず、そのまま気持ちよく寝つづけていました。映画館の方に起こされる様子が、まるで映画の続きを観ているかのようでした。