引渡しまであと少し。

ガレージ引き戸

 昨日オープンハウスが無事終了しました。
 お越し頂いた皆様に、この場を借りてお礼申し上げます。大学時代の友人にも声掛けしていたので、久しぶりに会った懐かしい面々。気持ちはやや同窓会気分になりました。

 ただ、外構工事が終わるにはもうしばらく掛かりそうです。クリーニングも済んで奇麗になったところで気付く手違いもあり、お引き渡しまで少しばかり手直しが必要になりました。

 完成写真の撮影も控え、今週になって天気の崩れにヤキモキしているところです。

1階リビング。オープンハウス終了後。
2階居室。オープンハウス終了後。
夜景。庭側からの外観。

現代版スダレを取り付けました。

外付けシェードの取付

 サッシメーカーの外付けシェードを取り付けているところ。この住まいの計画中に見つけた商品で、取り付けたのは初めてです。あんがい外観にも馴染んで、思った以上によい雰囲気になりました。

 街なかを歩けば、スダレやヨシズを引掛けている住まいは今も案外多く見られます。実は、わが家もぶら下げています。
 省エネが今ほど叫ばれることの無かった、ちょっと古めな住まいならなおさらです。断熱材が薄かったり、遮熱性能が低い窓ガラスだと、昨今の暑さにはそうそう耐えられません。エアコンをガンガン掛けても能力が追いつかず、電気代ばかり食って損した気分にさえなります。しびれを切らしホームセンターに走り、アルミ箔のついた遮熱シートをぶら下げてみる。外から見るとなんだか怪しげな住まいになってガッカリ。

 日本の四季を楽しむ暮らし方うんぬん以前に、今は一人一人が出来るだけエネルギーを使わずに済む暮らしを求められる時代になりました。しかしそれも暗中模索。世界中で頻繁に環境問題が取り沙汰されていますが、今のこの環境を改善するには途方もない努力と時間が必要です。

 今は現代版スダレ・ヨシズも必要に迫られた対策という意識がありますが、本来は日本の風情ある暮らしを求める新アイテムとして、好きなものをチョイスできる時代にしなければなりません。

外付けシェード外観
外付けシェード内観

 現場は自動車車庫の土間コンクリートも打ち終わり、完成に近づいてきました。

建築物省エネ法の講習会に参加してきました。

省エネ講習会資料

 去年の秋ごろ物々しく国土交通省から封筒が届きました。建築物省エネ法が改正されるから講習会に来て勉強しなさい。と言うものです。強制では無いですが、小心者の私は仰々しさに怖じ気づき、去年の暮れに住宅関連、今年に入って非住宅関連の省エネ講習会を受けました。

 広告に高断熱高気密と謳い文句をよく見るようになり、新築住宅の断熱性能は以前よりも向上しているはず。しかし先進国の中ではまだまだ基準値が低く、断熱後進国と呼んでよさそうです。全てでありませんが、日本ではどちらか言えば断熱に対する意識の低さがありそう。

 想像するに、四季に恵まれた日本で暮らすと、寒い地方はともかく一年を通して充分過ごせる環境が各地にあるからでしょうか。性能のよいエアコンもすぐ買いにいけるし、夏や冬をちょっと我慢すればそこそこ過ごせる。はたまた暑さ寒さを感じてこそ日本の住まい。みたいな感じでしょうか? 設計者だけでなく、建築主である住み手もまだまだそんな意識を持つ人は多いのだと思います。

 それはそれも間違いでないと、実はどこかで思っているフシが実は私にもあります。もちろん普段の設計では、真面目に省エネ計算もしています。反面、懐古主義かもしれませんが、夏は陽を遮り冬は陽を取り込む軒の深い家などなど、季節と共生する住まいのあり方にどこかロマンさえ感じています。
 しかしそんな理想になかなか届かず、屋根壁に一体どのくらいの断熱材を入れるべき?などなど、制度に負けて暗中模索に設計しているのが現実です。

 もちろん国交省の講習はそんなロマンは関係ありません。話を聞きながら感じるのはむしろ、CO2排出の削減に世界から立ち後れる日本の現状を打開するためにも、建物の省エネを推し進めなければなんともならない。という偉いさんの切実な願いもあるような気もします。
 来年の改正後には住宅建築のほとんどで、建築士から建築主へ省エネ対応の計画内容を説明するのが義務。だそうです。また、煩わしい省エネ計算を避ける住宅建設の従事者に、より簡単な算出で断熱性能を満たせる計算法を提示しようとしています。
 あれこれ指導は面倒くさいから、自然と省エネ住宅に流れて行くよう誘導する苦肉の策も見え隠れしています。

 学生時分、京都の冬の朝は布団の中でモジモジするのが楽しかった思い出。
 今現在、冬は年々暖かくなっていると感じます。今年の西宮の冬、息が白いと感じた日がまだありません。
 設計を始めたころ断熱は冬の話と思っていました。地域にもよりますが、今はどちらか言えば夏の話と捉えることが増えました。高断熱な住宅を計画し現場や完成後に実体験すると、正直心地よいと感じることも確かに増えました。日本の家の住まい方は、自分の思いと無関係に変わっていきそうです。