
久しぶりにどこまでも清々しいアニメーション映画を観ました。絵本がそのまま動いているような映像はどこまでも奥行き深く、素直に観入れるストーリーはどこまでも潔い感じがします。
最近の手の込んだアニメや映画を観ると、その瞬間はワクワクどきどきオモシロ〜い!スゴイな〜と感心するのですが、なぜだか後に残りません。しばらくすると、アレ?どんなだったっけ?・・・スッカリ忘れている。だからと言って、改めて映画館で観たいと思うことはほとんどありません。ですが、今回のロング・ウェイ・ノースは見終わった瞬間にもう一度観たい気持ちに駆られました。エンドロールが流れた時には、あ〜もう終わってしもた。。。緻密なシンプルさ加減、アニメならではのリアリティが本当に心地良く、魅了され、すっかり時間を忘れていました。
金太郎飴のようにどこを切っても素朴な美味しさが味わえる。そんな映画です。数々の賞を獲りながら完成から3年越しでの日本公開だそう。
決して同じでありませんが、時代をさかのぼり幼いころに観た良質な東映動画を思い出します。映像の裏側で制作スタッフ全員がイメージを共有し、一丸になり作品づくりに打ち込んでいたのだろう。そんな様子をどこか感じさせる快作です。
是非一度ご賞味のほど。